トラケレクトミー 手術方法


トラケレクトミー
どんな手術?術式説明

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初期の子宮頸がんであれば、妊娠や出産の可能性も残せるトラケレクトミー/広汎性子宮頸部摘出術。

子宮を残す手術であることは分かっているものの、詳しい手術方法は分からない・・・という方のために、どのような手術なのかということを説明します。
 
手術についての知識をある程度持って医師の術前説明に臨んだ方が、手術についての理解も深まり、質問等も事前に準備できるので一読された方が良いかと思います。

そもそも、「トラケレクトミーって何?」という方は、まず下記のリンクにて記事を見てください。
トラケレクトミー/広汎性子宮頸部摘出術とは?

切除する箇所 
 子宮頸部
 膣の一部 
 基靭帯
 周囲の組織
 骨盤内のリンパ節(リンパ節郭清)
  →術後の後遺症 リンパ節郭清によるリンパ浮腫

子宮説明入りイラスト

その後、残した子宮体部と膣を縫合します。
( ↓ の赤線部分を縫い合わせる)

トラケ後イラスト

著作者:freedesignfile.com

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上記の手術を腹式(お腹から)、または膣式(膣から)で行います。日本の場合は「腹式」が主流です。北海道の札幌医大などでは膣式で行っているようです。

【手術のポイント】

  • 子宮を養う子宮動脈を残す。
  • 子宮を途中で切断し、病巣である子宮頸部のみを切除する。その際、少なくとも5mm~1cm 頸部を残して切断する。

【妊娠継続のために必要な処置】
その5mm~1cm残した頸部に、医療用の糸のようなもので子宮の出口を縫い縮める「早産防止処置」をしてから膣と縫い合わせます。この処置により、人工的に子宮口を作ります
※巾着袋の絞り口を想像してもらえるとイメージしやすいかと思います。

子宮頸部」は子宮の出口で、妊娠の際には細菌感染を防止したり、胎児を保持する役割を果たしており、子宮頸部の長さは妊娠継続や流産防止のためにも「大変重要な意味」があるのですが、トラケレクトミー/広汎性子宮頸部摘出術では、その重要な役割のある頸部をほとんど切除してしまうので、人工的に子宮口を作る必要があるのです。

また、この手術では癌の切除を確実にするため、手術中に「迅速病理診断」を行います。切除した組織の端(断端)を病理検査に出し、切り口に癌細胞がないことを確認し、一緒に郭清したリンパ節も転移が疑われれば検査をして、子宮外に癌の進展がないかどうかを確認します。

もし、この時点で癌の残存や転移が見つかれば、手術は途中で標準治療である広汎子宮全摘術に変更になります。
※残念ながら1割ぐらいの方が手術開始後、広汎性子宮全摘術に変更になるそうです。

【手術時間】

標準的な広汎子宮全摘出術の手術時間は4~5時間ですが、広汎性子宮頸部切除術は6~10時間、平均8時間ほどかかります。 

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